ながら食べは度を過ぎるとデメリットが消え痩せる

 度が過ぎたながら食べを続けた結果、半年で体重が5kg以上減った。

 

 この経験をもとに、新たなダイエット「ながら食べダイエット」を提案してダイエット界隈に新しい風を吹かせたい。そんな思いは一切なく、自分語りをしたい一心でこの記事を書いている。

 

 僕は大学進学を期に実家を離れ一人暮らしを始めた。一人暮らしを始めた頃には60kgあった体重は減少の一途をたどり、一人暮らしを始めてから半年が経つ頃には53~55kgを行き来する程度になっていた。

 一人暮らしを始めて体重が5kg以上減った原因は、僕がながら食べをするようになった事だと思われる。実家暮らしをしていた頃は全くと言っていいほどながら食べをしなかったが、一人暮らしを始めてからは毎日ながら食べをするようになった。食生活にこのような変化があった以上、体重減少の理由はながら食べにあると考えて良いだろう。

 

 実家で暮らしていた頃、僕はながら食べをほとんどしなかった。

 僕の家族は「家族で一緒にご飯を食べること」にこだわりを持っているようで、多少ご飯の時間が遅くなっても家族で一緒にご飯を食べていた。つまり、料理を作ってくれた料理人の目の前で飯を食すことになる。

 僕は聖人君主ではないものの、料理人の前で、その料理人が作った料理をスマホを見ながら食べることには抵抗があった。料理人が目の前にいるのならば、料理に集中して向き合うのが礼儀だと思っていた。料理を作った人が目の前にいる場合、料理に集中して、その料理を褒めながら食べる事が作法だと思っていた。

 このような理由から、実家暮らしをしていた間、僕はながら食べをほとんどしなかった。両親が出かける日など、一人でご飯を食べる時にはテレビなりスマホなりを見ながら食べたが、そんな日も月に1回くらいしか無かった。

 

 さて、そんな僕も大学生になり一人暮らしを始めた。食事は毎日一人で食べることになる。自分で料理を作り、自分で食べる。料理人は僕なので、礼儀に気を付ける必要もない。僕は毎日ながら食べをするようになった。

 それも「テレビを見ながら食べる」「スマホを見ながら食べる」レベルのながら食べではない。

 食事の最中にふと本棚を見ると、昔好きだったマンガが刺さっている光景が目に入る。あのシーン好きだったなぁと思いながら席を立ち、本棚に近寄る。マンガを取り出し、好きだったシーンを読んでいるうちに他のマンガも読みたくなり、気づけば2時間くらいマンガを読んでいた。マンガにも飽きてきたので、放置されヒカヒカになったご飯の前に座り食事を再開する。そういうレベルのながら食べをしている。

 食事の途中にチョコレートを食べたくなったら、食事を一時中断してチョコレートを食べる。食事の途中にゲームをしたくなったら、食事を一時中断してゲームをする。食事という行為そのものに飽きて、食事の最中に散歩に出かけた日もあった。料理を放置して散歩に出かけ、帰りにコンビニでアイスを買って帰った。アイスを片手に冷めたご飯の前に座り、白米・野菜炒め・MOWの三角食べを始めた。

 このような生活を続けた結果、半年で5kg以上のダイエットに成功した。

 

 ながら食べの代表的なデメリットに「ながら食べは太りやすい」というものがある。例えばスマホを見ながら食べる場合、注意がスマホの方に向いてしまうので、自然に食べるペースが速くなる。その結果、満腹中枢が十分に刺激されるのを待たずしてどんどん胃に食べ物を送り込むことになり、太るらしい。

 ただ、僕の場合はながら食べの度が過ぎていた。食事の最中に2時間マンガを読んだり1時間散歩に出かけたりした事で、「ながら作業」が終わるころには満腹中枢が十分に刺激され切っていた。その結果、食べる量が減って体重が減ったのだと思われる。

 

 Googleの検索ボックスに「ながら食べ」と入れてみたら「ながら食べ 止めたい」「ながら食べ 太る」「ながら食べ 満腹感」等のサジェストが出てきた。このことから、世の中にはながら食べは太るからやめたいと思っていながら、なかなかやめられずにいる人が多いのだと考えられる。

 そんな人に僕から言いたい。ながら食べを止める道以外にも、今より過剰にながら食べをする道もあるんですよと。

 

 さぁ、箸を置いて本棚へ向かおう。茶碗を置いて散歩に出かけよう。おわり。