【書評】オルタナティブ

 粘々ゴロリです。

 

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 この記事では、当サイト『暇を味わう』に投稿された記事『オルタナティブ』の書評をします。つまり、記事『オルタナティブ』を読みながら、僕が『オルタナティブ』について思った事を書いていく形式の記事になります。

 この記事内においては『オルタナティブ』の内容について言及していくわけですが、言及の対象となる文節は適宜引用しながら書評を行います。そのため、元記事『オルタナティブ』を読んだことが無い読者の方でも問題なく楽しめる構成を目指したつもりです。

 

 では始めます。短い時間ですがお付き合いください。

 

皆さん音楽は聴きますか?

私は聴きます。

私は聴き。こっちは黒猫のジジ。

 この部分は『オルタナティブ』における主張と無関係な部分なので読み飛ばしても問題ないと思われます。

 

私の友人に理由は忘れたのですが、音楽が聴けないという人間がいます。そういう人間も中にはいると思うのですが、そういう人間って車の運転中とか電車でなにを聴いてるんですか?

 僕は「音楽を聴けない人間」のひとりです。音楽を聴くと、その後3日間くらいその音楽が頭の中で流れ続け、作業に集中できなくなるので聞かないようにしています。

 たとえば初音ミクの消失を聴くと、向こう3日間は頭の中で初音ミクがずっと早口で喋るようになります。閑静な住宅街を散歩している時にも頭の中では「ボクは生まれそして気づく所詮ヒトの真似事だと知ってなおも歌い続く永遠の命 —VOCALOID—」という歌詞が響き続けます。読書をしても頭の中で「たとえそれが既存曲をなぞるオモチャならばそれでもいいと決意ネギをかじり空を見上げシルをこぼす」という音が鳴り、視界から入る文字の情報と混線するので読書を楽しめません。

 

 このような理由から、自分から音楽は聴きませんし、アニメのOPやEDも飛ばしますし、店内で音楽が流れている時にはそそくさと買い物を済ませて店を出る、文字通り音楽から逃げる生活を送っています。

 

 前置きが長くなりました。「音楽を聴けない人間は運転中や電車の中で何を聴いているのか?」という問いへの答えとしては、無です。歩いている時や散歩中、頭の中は空っぽの自動操縦モードです。家を出て5秒経つと脳のエンジンがエコモードになり、代わりに自動操縦モードがオンになります。ネコやカラスを見かけると「あ、ネコだ。かわいぃ~~」と、自動操縦モードから手動操縦モードへと切り替わるのですが、基本的には目的地に到着するまで自動操縦のままです。何も聴いていないし、何も考えていない。

 

私は一時期ホワイトノイズだけ聞いてた時期がありました。

 なんで嘘をつくんだろう。そんな訳ないのに。施設で育った天才児に憧れちゃったのかな。どうせ「ホワイトノイズだけを聴いて天才ぶってやろう」と厨二的な発想が湧いてきて行動に移したところまでは本当だろうけど、1時間くらいホワイトノイズを聴いたあたりで「ホワイトノイズ、つまんね~~~」って思いなおし、聴くのをやめたに決まってる。ホワイトノイズを聴いてる間の1時間、天才児になりきってるから焦点のあってない目で生活してたんだろうな(笑)

 

そういう人間たちは環境音とか雨音とか聞いてるのかな。ASMR聞いてたら面白いな。電車で知らん女の隣に座ってASMRを聞くことでそいつに耳を舐められてる感覚が味わえるみたいな。

 ASMRを聴くというのはやったことがある。散歩しながら、女の子が甘い言葉をささやいてくれるASMRを聴いた。そしたら僕に並走しながら甘い言葉をささやく女の子が横にいて、SPみたいだなって思った。5分でやめた。

 

そういうことか。普段音楽聴かない人間ってASMR聞いてる変な性癖のやつってことか。

 天才児はこんな風に雑な前提から雑な結論を出したりしない。天才児になりたいならホワイトノイズなんて聴いてないで、もっと緻密な議論の進め方というものを学んだ方が良い。

 

多くの人間には好きな音楽があって、好きなジャンルがあると思います。私にも好きな音楽ってのはあって、今回はその話をするから聞いてください。 歪んだ音って最高。

(中略)

好きな方法で楽しませろ。私は3万のイヤホンもEarPodsも使って音楽を聴くし、昔の映画だろうとBlu-rayがあればBlu-rayで見ます。

 なんかオタクがごちゃごちゃ言ってますわ(笑)

 

 

 

 オタクがごちゃごちゃ...言ってますわ(笑)(笑)(歓喜)(笑)(歓喜の舞)

 

 僕はオタクがごちゃごちゃ言ってるのを見るのが好きです。気持ち悪いから。でもこれは正しくて良い気持ち悪さです。

 

 こんなに良いものがあふれる世界で、正しく育ったら好きな物のひとつやふたつ持つようになると思います。子供をどう育てたいかという目標によって何が「正しい成長」で何が「間違った成長」になるかは変わりますが、僕は「好きなものを持った大人になる」のが「正しい成長」のひとつだと思っています。

 

 しかし、世の中には自分の好きなものを隠して、社会に適合するのが正しいような風潮があります。それぞれの「好き」という感情を殺し、みんなが良いと言っているものを良いと言い、みんなが認めていないものは認めない姿勢を保つことが正しいとされている風潮があるように思います。そんな風に「好き」のチューニングを他人のそれに合わせて生きていると、「好き」という気持ちの感度が悪くなってしまいます。やがて、自分は何が好きで何が好きでないのかが分からない人になってしまい、僕はそんな人は文化的に劣った人だと思っています。

 

 だから、好きなことについてごちゃごちゃ語っているオタクを見ると安心します。文化的にある程度成熟している人がいるのを見ると安心する。そしてそんな風に自分の好きな物を分かっているオタクを見ると、「汝に幸あれ」と思いますし、額にキスをしたくなる。僕は気持ちの悪いオタクが「好き」です。

 

それがオルタナティブってことですよね。←絶対違うwww

 汝に幸あれ。チュ♡